かつて除草剤は、農村において「魔法の薬」と言われたものです。同じように特定の病害虫に効く農薬も、まるで魔法のように思えたでしょう。
しかし、特に低濃度での卓効を示す農薬には、耐性菌・耐性虫のリスクが存在します。生き残った菌株や虫群が増えて、農薬の効きが悪くなってしまいます。
殺菌剤・殺虫剤に頼りすぎず、そもそも病気になりにくい、虫害に侵されにくい栽培を目指すこと。そしてその方法ですら絶対ではないと疑うこと。
畑の害虫は種類にもよりますが、だいたい1ヶ月程で世代交代していきます。つまり人間の進化のスピードよりも速く、色々なものを獲得していきます。
特定の農法に囚われてしまえば、虫がいずれ追い抜いていきます。そうではなく、あくまで事実ベースの推論から自分も進化していくこと。
自然のコントロールを目指す訳ではないですが、全体をよく見て考えたいものです。